明日の神話作戦 (2011)

脱原発 明日の神話作戦 vol.1 予兆:第五福竜丸と逃げまどう生物たち
投稿日:2011/6/26|Posted in 脱原発『明日の神話』作戦|(無断転載禁止)
wall昨年末から東日本大震災の少し前まで、かなり頻繁に渋谷駅のJRと井の頭線を結ぶ連絡通路を横切っていた。そこにはご存知、大変な労力をかけて復元された岡本太郎の「明日の神話」という大きな壁画が設置されている。その前を通る際は、オーディオ・プレーヤーでアルバート・アイラーの「Angels」という曲を聴きながら通り過ぎることにしていた。ちなみに、岡本太郎の著作には学生時代より大きな影響を受けているくせに(「迷宮の中を行く」などは30年来の愛読書なのだが)、その絵画、特にこの「明日の神話」には全く興味が湧かず、個人的に渋谷という街が苦手という事も手伝って、見物に出かけることはなかった。従って、その壁画の両端下が何故描かれていないのかなどのエピソードも知ることはなかった。

巨大壁画といえばメキシコの壁画運動で知られる敬愛するシケイロスや、フリーダ・カーロの夫la_nueva_democracia_sディエゴ・リベラなどが思い浮かんでしまい、岡本太郎のそれがメキシコで描かれたということ以上の興味は持てないでいた。ところが、何度も通り過ぎる内に、アルバート・アイラーの後押しもあったのか「明日の神話」の一箇所だけが妙に気になって仕方なくなってきた。

taro_no5それは中心に描かれた「炸裂する水爆」などではなく、右端に小さく描かれている「第五福竜丸と逃げまどう生物たち」の箇所だった。そこだけが、異様にリアルで生き生きしているように見えたのだ。

・・・今思うと、それは予兆だったのかもしれない。まさか自分が、その逃げまどう生物たちの一部になってしまうとは・・・やはり、岡本太郎は偉大である。


脱原発 明日の神話作戦 vol.2 謎の温度差
投稿日: 2011/6/27|Posted in 脱原発『明日の神話』作戦|(無断転載禁止)
昔の仲間は長い年月が経った今も、同じ前提に立って物事を考えているに違いない・・・そう思い込んでいたのは、とんでもない幻想だったという事を思い知らされ、かなり凹んでいる。チェルノブイリ原発事故の後、その旧友達もきっと広瀬隆の「危険な話」などはSonderbericht_loop_sm最低限読んでいて、今回の福島原発メルトダウンに蒼白になっていると勝手に思い込んでいたのである。ところが、現在関西に住んでいる数人から舞い込んだ「見舞い」内容に絶句してしまった。心配してくれる気持ちは嬉しいのだが、その文面から察するに、私が生息する東京から、たかだか500キロぐらいしか離れていないところにいながら、どうも自分たちは全くの安全圏にいると思い込んでいるような内容だったからだ。

チェルノブイリ原発事故の際の放射能分布図でも添付して返事を書こうと思ったのだが、「今回の福島原発とチェルノブイリは異なる出来事」と流し読みされることを危惧し、その時点で最新の「ドイツ気象庁」の拡散予測図をメール添付して返信したのだが、残念なことに安全圏にいるらしい彼らからのリアクションは無かった。

いったい、この温度差は何なんだろう?と考えている時、滋賀に住む友人からメールがあった。彼の危機感は半端ではなく「どんな被害を被ろうが日本から脱出できない多くの国民の足元を見たような政府や東電の態度に大激怒」している。ここで、ふと思い当たることがあった。この激怒している琵琶湖周辺に住む友人は、私同様、TVをほとんど見ない人なのである。そして安全圏にいると勘違いしている旧友は、TVや新聞等のマスメディアを贔屓にしている者たちであるという事なのだった。

関西圏を例に出したので、これを関西人が読んだら「あんたの旧友など、こっちでは圧倒的な少数派やで!ドアホ!ドツくぞ!」と怒鳴られるかもしれない。いや、これは、たまたま自分に起こった体験を元に書いているだけなので誤解しないで頂きたい。なぜなら、事情は関東でも同じだからである。私が今月初めにガイガーカウンターを入手したことを知った知人の何人かは「相変わらずあんたは大袈裟だね」「金もないのに馬鹿だね!」と失笑されるという有様なのである。「原発がなかったら、家電に囲まれたあなたの生活も困るんですよ。だったらPCやめたらいかが?」などと東電のスポークスマンみたいな事を言う手合いも周囲には残念ながら大勢いる(本当かね?節電には賛成だが、動いていない火力・水力発電をフル稼働し、そして原発を全部止めた場合、本当に困るかどうか一度やって貰おうじゃないか)。

私は個人的にTwitterだのFacebookだのMixiなどのSNSは肌に合わないので全く参加していないのだが、日々得ているニュースソースは、90%までがインターネット経由である。そして、インターネットを中心にしている人たちのほとんどが、絶望的なまでの危機感を抱いているのを知っている。

大地震に大津波の直後は、あまりに地震が多発するので仕方なくTVをつけっ放しにしていたのだが、原発擁護の御用学者や、ロバの耳のような官房長官の「ただちに影響が出るものではない」という馬鹿げた談話に切れそうになり、何で地震速報を見るためにこんなデス・インフォメーションに塗れなければならないのかと血圧は上がる一方だった。それを友人のトランペッター氏に零すと、「遅れてますね、その為にTVなんて。あんなものより遙かに早いフリーの緊急地震速報ソフト”SignalNow Express” というのがありますよ」とダウンロード先を教えてくれたのだ。このトランペッター氏のお陰で、ようやくTVから解放された!このソフトウェアは優れもので、震源地が何処かも含め本当に事前警告してくれるのだ。警報発令後、机の下に隠れる時間的余裕すらタップリある。

東日本大震災の前は、ここで「脱・地デジ作戦」というのを展開しようと思ったのだが、福島原発メルトダウンで状況は大きく変わってしまった。そんな作戦はもはや不要である。高画質で御用学者やグルメ情報を見る暇などない。つまり地デジ化しなければ、それで作戦完了。大学生の息子も配偶者もTVはもともと見ないので、要介護で寝たきりになっている母の部屋に設置するだけにしよう。

追伸: かつて「They Live」(1988 John Carpenter監督)という素晴らしい映画OBEY-watch_TVがあった。プロレス技が登場したり好みのシーン(笑)があるのも手伝って贔屓にしているのだが、おそらく今もレンタル・ビデオ店で借りられる筈なので、観ていない方は是非ご覧下さい。この映画の主人公と同じように、メディアの洗脳から逃れるためのサングラスを誰か開発して、日本中に配ってください。


脱原発『明日の神話』作戦 vol.3 風評を垂れ流しているのは、どっちだ
投稿日: 2011/6/28|Posted in 脱原発『明日の神話』作戦|(無断転載禁止)
風評と断定することで、事実の隠蔽を行うとは敵も然る者。しかし、つくづく悪質かつ悪辣だと思うのは、福島原発事故収束への「工程表」だ。「やはり、この工程では無理でした」とタイミングを見計らって訂正するのは目に見えているが(現に訂正しているが)、農家の人や漁師たちに、あと一年で耕作が再開できるとか、漁に出られるという期待を抱かせるのは犯罪的である。風評を垂れ流しているのは、どっちだ。そんな短期間に収束できる筈がないではないか(もしかして、原発事故収束を一定の目途に辞めると言った勘違い菅直人は、その時点では、第2のムバラク長期政権を目指していたのかもしれない)。

全ての野菜を検査しているわけでもないのに(いくつかの)葉野菜は駄目で、その近辺で栽培されている他の野菜は大丈夫とか、絶句せざるを得ない。子供だましにも程がある。また、「ただちに影響が出ない」のなら解除していいのか。青酸カリではあるまいし、ただちに影響が出るわけがないではないか。神奈川足柄の新茶からセシウムが検出されたのは、富士山にぶつかって飛散したとか言っているが、つまり日本中に放射性物質が大量に飛散したということだろう。富士山のせいにしてどうする。パニックが起きる。暴動が起きる。経済が破綻する・・・だから情報は小出しにして、その場を凌ぐ。しかし、数年なんてあっという間だ。「数年後に何が起きるか、どんな影響が出るか」・・・その時、いくらおとなしい日本人でも流石に黙ってはいないだろう。

このような事を記すと、今必死に復興に向けて頑張っている東北の人たちの足を引っ張るような(まさに)風評を垂れ流しているように思う御仁もいるかもしれないが、福島原発の問題は、メルトダウンした時点で、既に東北だけに限定された問題ではなくなっているのだから仕方ない。日本だけの問題ですらなくなっている。今や誰もが知っている筈の、オーストリア気象庁の放射能拡散予測図を見れば明白だ。オーストリアやドイツの気象庁が福島原発の放射能拡散に敏感なのは、チェルノブイリの際に、酷い目に遭っているからに違いない。単に興味本位で予測し続けているわけではない。この両国は、チェルノブイリから、たったの1000~1500キロぐらいしか離れていなかった為に、大変な汚zamg染を被っている。「われらチェルノブイリの虜囚」(高木仁三郎・水戸巌・反原発記者会 共著@三一新書)を読めば、その理由がすぐ分かる。ちなみに該当の書はもう入手が難しいようなので、その「序章」の一部を引用させていただきます。

ヨーロッパはちょうど紅葉の季節だったが、チェルノブイリ事故の影響は色濃く残り、私の心象には「セシウム色のヨーロッパ」と映った。

まずウィーンの街を歩いていて気がついたのは、書店の店先のもっとも目立つコーナーに、原発や核問題関係の本が山積みされていたことだった。『チェルノブ イリとその影響』『超核事故の後で』『チェルノブイリの後の生活』・・・・・等々、チェルノブイリ後にヨーロッパの市民はどのように生活(防衛)していく べきか、といったテーマが大半である。

また、私がウィーンに着いた翌日、文通を通じて旧知の動物学者P・ワイシュに示された事実は、ショックだった。ワイシュはオーストリアの環境科学・自然保 護研究所員で、『放射能と環境』という彼の著書は、ドイツ語圏でのこの分野の書物としては最も高く評価されているものである。彼は、私に一枚の紙を見せて くれた。それは、その年の5月1日(チェルノブイリ事故の直後)、研究所の前に停めておいた自分の車の窓ガラスを拭きとった濾紙だった。彼が私の目の前 で、その紙にガイガー計数管を近づけると、目盛りは一気にふりきれんばかりになった。事故から6ヶ月後の残留放射能---ほとんどがセシウム---がこれ である。事故当時の状況をしのばせるとともに、この計数管に示された放射能値が、ヨーロッパ東部の環境に残留している事実に、あらためて慄然としたのだっ た。

西ドイツのハノーバーに足をのばした時、友人のエコロジー研究所のメソバー、H・ヒルシュが、息子のマクセル坊やのことを話してくれた。坊やはこの夏やっ と言葉をしゃべり始めたところだが、最初発した言葉は、”世間並み”に「マーマ」、つぎは、「ダーダ(パパ)」、そして三番目がなんと「ツエージウム(セ シウム)」だったという。半減期30年間のセシウムとつきあう生活は、親だけでなく、子供の世代にまで---というより子供の世代にこそ---重くのしか かっている。

オーストリアの放射能汚染状態が、どれほどのものであるかを示すデータ集がある。『日々の放射線』というパンフレットで、これが飛ぶように売れていた。私 が入手したものには、8月末の調査結果が出ていたが、これによると、リンツ周辺などいまでも毎時40マイクロレントゲン以上(通常の6~7倍)の放射能が 検出されるほど、深刻な状況下にあるのがわかる。

(「セシウムに染まったヨーロッパ」高木仁三郎/11頁~13頁より引用)
Note: ちなみに、40マイクロレントゲンは、0.4マイクロシーベルトになる筈。

さて話は日本に戻る。福島原発は既にメルトダウンしている可能性があると良心的な学者や技術者が指摘していたのに、国や東電が、ようやく「メルトダウン」 という言葉を使うようになったのは5月の中旬頃ではなかったか。京大原子炉実験所の小出裕章助教や、原発の設計に携わった元技術者の田中三彦さんや後藤政 志さんは、早い段階で、さまざまな可能性を指摘していた。早い段階どころか、地震でも起きればメルトダウンすると長い間警鐘を鳴らし続けられていたこと も、付け加えておかねばならないが・・・

1986年のチェルノブイリ原発事故の翌年に出版された、広瀬隆さんの「危険な話」など良い例だ。子供が中学生の頃、それを読むように手渡したのだが、自分自身も新版を確保してあった。当時、原発推進派から猛烈に叩かれたようだが、再読した(既に大学生になった)息子がこう感想を漏らした。「これ、まるで最近緊急出版されたような内容だね」正しい指摘である。再読した私も驚いてしまった。本当だ。まるで緊急出版の如き内容ばかりではないか。

大地震で停電が起これば、予備電源もこわれ、その瞬間に緊急装置が働かなくなる可能性があります。そうしますと、原子炉が 一基ではなく何基かまとめてメルトダウンということが起こり得ます。(中略)宮城県にあるのが女川ですね。隣の福島県に実に10基あります。ここで津波が 起こって海水が退いてゆけば、この11基がまとめてメルトダウンを起こすかもしれません。
(新版「危険な話」平成元年版より)

誰も耳に痛いことは聴きたくない。4月の初旬、ジャーナリストの岩上安身氏が京大原子炉実験所の小出裕章助教にインタビューしたビデオを見て、しばらく衝撃で動けなくなってしまった。真実を突きつけられるというのは正直キツイが、目を反らしてはいられない

[Video: 小出裕章助教(京大原子炉実験所) 4月]

このインタビュー内容は全てに於いてショッキングだったが、その中で特に顔面が引き攣ってしまったのは原発が地球温暖化に関与している可能性の指摘だ。今まで私自身は「CO2を排出しなければ何でもクリーンなのか。CO2を排出しないから原子力がクリーンとは笑止千万」と呆れ返っていたのだが、そうなると訂正が必要になってくる。原発1基が海に放出する温排水が1秒間に70トン。 それによって、海水温度が7度も上昇するという。そして、日本全土にある54基の原発が放出する温排水が約1千億トン。日本の全河川の流量総計が約4千億トンだから、日本全体の川の1/4にもなる温水を海にタレ流しているとは・・・そうなると、地球温暖化の犯人がCO2だけでないのは明白ではないか。まんまと騙されてしまっていたとは・・・

地球温暖化の新犯人捜しに役立ちそうな書籍
「海の声を聞く―原子力発電所・温排水の観測25年」(市民科学ブックス) 斉藤 武一 (著)
冬の嵐吹きすさぶ北海道の海で独り水温を測る男。彼の視線の先に見えるのは原子力発電所。温排水とは何か?沿岸水温の上昇による海の生き物への影響はないのか?「故郷の海を原発から守りたい」ただその思いからはじまった、ある市民科学者25年間怒涛の記録。(Amazon.co.jp より)


脱原発 明日の神話作戦 vol.4  ロシア製「ハラショー・ガイガー機」
投稿日: 2011/7/01|Posted in 脱原発『明日の神話』作戦|(無断転載禁止)
3度目の被曝をしている最中なのに、徐々に福島原発メルトダウンが忘れfishさられつつあるように思え(あるいは、危機感の温度差が広がっているように思え)、戦慄している。まるでマイケル・カコヤニスの「魚が出てきた日」のラストシーンにいるような気分だ。「魚が出て来た日」を見た事のない若い世代は、是非右の写真をクリックし、そのシノプシスだけでも読んでみて下さい。

5月の末頃、自己防衛の為にロシアにガイガー・カウンターを発注し、先月初めにそれが届いた。ロシア製というと「大丈夫なんですか?」という顔をされるのだが、ここが日本人の思い上がったところである。例えばチェルノブイリ原発は技術力に疑問符だらけのソビエト製だからこそ暴走したと「何となく」思っている日本人は多い。そんな事があるものか。確かにデジタル小物を作るのは苦手のような気がするが、軍事に関連するようなものは、とてつもなく優れているのである。1961年、日本ではマツダ・クーペR360や富士重工スバル360がカタ・カタ・ブィ・ブィと走っている頃、世界初の宇宙飛行を成功させ「地球は青かった」と言ったガガーリンは何人だと思うのか。また70年代末、西側諸国が脅威に感じていたのは、マッハ3という世界最速を出すと噂され秘密のベールに包まれていたソビエト空軍が誇る「ミグ25戦闘機」だった。これを操縦していたベレンコという中尉が、函館空港に亡命してきた時は大騒ぎだった。ソビエトからの返還要請を無視し、自衛隊と米軍はあっという間にシートで機体を覆い、分解調査。話が逸れそうなので、その調査結果をWikiの解説から引用すれば「電子機器はハイテクを駆使していると見られていたが、実際にはオーソドックスな真空管が多く使われており、先進性より信頼性を重視したものとなっていた。機体設計においては、MiG-25 は特にその機体構成要素において、革新性よりは信頼性に重点をおいた堅実な設計に基づいた機体であった」とある。

great_russianしかし、ガイガーカウンターに詳しく自身も2~3台所有しているという技術系の友人からこんなアドバイスを受けた。「一般的にポケットタイプのガイガーカウンターは、低線量だとあまり正確じゃないものも多いので、明らかに線量の少ないところに持っていって、どういう値が出るか、まず確認した方が良いです。ただ、ロシア製を買われたのですから、多少の誤差なんて気にしないでハラショー、ハラショーと思って頑張って下さい」

失礼な奴だが(苦笑)面白い事を言うものだと感心し、私はそのガイガー・カウンターを「ハラショー・ガイガー機」と呼ぶ事にした。

同封のマニュアルを読むと、非常に興味深いことが記されていた。線量の値は、mcR/h(マイクロ・レントゲン)か mcSv/h(マイクロ・シーベルト)の何れかが選べるようになっているのだが、そこには命名の由来(シーベルトは、スエーデンの科学者ロルフ・シーベルトだとか)まで解説されている。ロシア製品、なかなか親切ではないか。続いて、以下のインストラクションを読んで戦慄してしまった。

If radiation background exceeds 0.4 mcSv/h., you need to look for the reasons of this exceeding. If radiation background exceeds 1.2 mcSv/h., it is not recommended to stay in this place, it may be dangerous. Natural radiation background in Russia is 0.05-0.20 mcSv/h.

簡単な英語なので訳すまでもないが、敢えて訳してみると:

「放射線量が 0.4mcSv/h を上回るならば、その理由を考察する必要があります。さらに、もし放射線量が 1.2mcSv/h を上回るならば危険かもしれませんので、そこにとどまる事はお薦めできません。ちなみに、ロシアにおける自然の放射線量は、0.05-0.20 mcSv/hです」

これを読んだだけで、文科省の「校庭・園庭で3.8μSv/時間以上の空間線量率が測定された学校については、当面、校庭・園庭での活動を1日あたり1時間程度にするなど、学校内外での屋外活動をなるべく制限することが適当である」というのに疑念を抱かざるを得なくなる。私は文科省よりロシア製ハラショー・ガイガー解説書の方を信用する。

さて、WEBなどに測量数値を掲載するつもりで入手したわけではないが、正確に測量するに越したことはない。こういう時にもインターネットは便利である。私のハラショー・ガイガーはロシア製ガイガー管「SBM-20」というのを採用している。ネットで調べると、測量方法に関していろいろヒットするのだが、理科系でない私にはサッパリで、実はまだ納得が行かないことがいくつかある。

例えば、簡易ガイガーカウンターを使い mcSv を計測する際は、ガンマ線だけをターゲットに選びベータ線は遮断する必要があるというのだ。両方計測した方が人体に受ける放射線量をより正確に測れると思うのだが、それは大間違いなのだそうだ。では、ガンマ線だけを計測するにはどうしたら良いかというと、3ミリぐらいのアルミで遮蔽してやればベータ線は混入しないというのだ。

確かにアルミで遮蔽していない状態だと、それまで毎日参考にしてきた「原子力資料情報室 CNIC – 東京都新宿区での放射線の測定結果」の2倍以上の数値が出てしまうので当初は大いに慌てた。CNICが測定を行っている新宿区と私の居住地はすぐそばなのに、である。

例えば、CNIC@新宿での測定と、その近所で計測したハラショー・ガイガーの数値差は以下の通りである。
CNIC@新宿0.08-0.09(室内) 0.11-0.12(屋外コンクリート) 0.10-0.11(土+芝生の上)
ハラショー@その近所 0.12-0.15(室内) 0.18-0.20 (屋外コンクリート) 0.18-0.23 (植木鉢の上)

demaciadoそこで、アキバ電気街に出向き、ゴッツく大きめのアルミケースを購入した(左)。確かにこれに入れて測定すると、ほとんどCNICの測定値に近くなり、室内は 0.05 mcSv/h ぐらいで落ち着いた。しかし、このアルミケースは大きすぎ、持ち運ぶのが厄介だ。そこでまたネット検索をしてみると、同じハラショー・ガイガーを持っている人が(bsgeigerの放射線簡易測定)、アルミ遮蔽加工を行った詳細を述べているのに遭遇した。

早速私も渋谷の東急ハンズに出向き、そaluminiumの人が買ったものと全く同じアルミ板を購入した。切断は自分で行ったのだが、それ以外は全部 bsgeigerという方の猿真似である。しかしよくもまぁ、こうピッタリのサイズを捜してくれたものだと大感激(右)

さて、これで確かにハラショー・ガイガーは安定しガンマ線だけを拾うようになった。しかし、文化系の私にどうにも納得が行かないのは、ガンマ線だけを測定していれば、それで良いのかということなのだった。

琉球大学の矢ケ崎克馬名誉教授によれば、「ガイガーカウンターで、放射線のほこりのガンマー線だけを拾っても駄目なのはなぜか。それは、外部被曝では主としてガンマ線であるが、内部被曝はベータ線が主でガンマ線とアルファ線もあるので、被曝量は内部被曝の方がはるかに多く被害が深刻になるからだ」と言及されている。

また、原発問題に関し最も信頼の置ける一人である京大原子炉実験所の小出裕章助教も、ソフトバンクの孫正義との対談の中で「いわゆるガンマ線による外部被曝の線量と、空気中に漂っている放射性物質を吸い込んで内部被曝する線量とは別に考えなければいけない。政府が公表しているのは外部のガンマ線の被曝線量だけですが、内部の被曝線量はそれより10倍多いということです」と言われている。

つまり、ガンマ線を計っているだけでは、やはり駄目なのだ。しかし、ネット上で「デタラメな線量を公表するな」「もっと勉強して出直せ」とキツイ言葉を吐く人たちを観察していて気付いたこともある。彼らも別に、そういった内部被曝の問題に目をつぶっているのではなく、「放射線の何たるかも分からない手合いが(ガイガーカウンターの使い方も分からないで)、思い付きで計った数値を公表するのは辞めろ!」と言っているだけみたいなのである。どうせなら、正しく計測しろと。そこら辺は、一理あると認めざるを得ない。

だが勿論、私は必要に応じて(測定値を公表するしないは別にして)アルミ遮蔽をしたりしなかったりの測量を繰り返すことにしたのである。

P.S.1 – ガイガーカウンターを自作してみようとか、もっと詳しく知りたいとか、iPhonhiguchi_com_seと連動させたいとか、そういう方は、私の親友でグァグァ駱駝と名乗る男の先輩という(間怠っこしい説明でスイマセン)「樋口さん」という方のサイトを覗かれる事をお薦めします。世の中には凄い人がいるものです。うーん。

0-no_nukeP.S.2 – 痩せ我慢版「反+脱原発」ステッカーを作ってみました。JPGなどでは、好きな大きさに拡大縮小できなかったり(出来ても解像度が変われば使い物にならないので)、いわゆるベクター・ファイルで作ってあります。ベクター・ファイルですので、サイズや色を変えたり、文字やレイアウトを変更するのは容易です。反原発・脱原発に使われるのなら改変や再配布は自由ですので、どうぞお使い下さい(右クリックで対象を保存)。ちなみに、ファイル拡張子は「svg」です。これを開けるソフトウェアをお持ちでない方は、INKSCAPE というオープンソースの優れものソフトなどを併せてダウンロードして下さい。


脱原発 明日の神話作戦 vol.5 紙一重の差で逃げ切れるのか
投稿日: 2011/7/05|Posted in 脱原発『明日の神話』作戦|(無断転載禁止)bomba_s
この「原爆の図」というデッサンは、少年の頃「広島原爆資料館」で買い求めた、峠三吉「原爆詩集」(青木書店)に掲載されている赤松俊子・作を、スキャンさせて貰ったものである。峠三吉といえば「ちちをかえせ ははをかえせ としよりをかえせ こどもをかえせ」の作者で、知らない人はいない筈だ。

私は少年の頃、親の転勤の関係で一時期ヒロシマにいたことがあった。その当時、少年の私にどうにも理解出来なかったのは、爆心地からほんの数百メートルの場所にいた人が原爆の閃光で一瞬にして蒸発し、その黒い影が銀行入り口の階段部分に残り「人影の石」となってしまったのに、そこから大して離れていない場所にいたという「お婆さん」が、大変な被曝はしたが命は繋いだと話してくれたことだった。確か記憶では、何か遮蔽物があって、その背後にいたので助かったというような事を語ってくれたような記憶がある。

人間を一瞬にして影にしてしまうような熱射線が、コンクリート程度の遮蔽物の後ろにいただけで命拾い・・・この生死の境目が、何とも理解しがたく納得が行かなかったのである。ただ同事に、もしも原爆が炸裂したら(浅墓ではあるが)何かの陰に隠れればよいのかも・・・などと脳裏に刻み込まれてしまったのも事実である。しかし、これがあながち間違いでもなさそうな気もするのである。

ラジオの放送(男性の声)
「つぎに知っておいていただきたいのは、透過放射線は爆心地から2、3キロ以内の人間にしか被害を与えないということです。明るい閃光を見てから数秒後に衝撃波がやってきます。ですから身近にある遮蔽物の陰に隠れるか、少なくとも地面にうつぶせになる時間はあります・・・・・」
戯曲「石棺」(ウラジーミル・グーバレフ著)から引用

ここだけ引用すると作者が激怒するのは間違いないので説明すると、これは劇中で、ラジオから流される「ソビエト政府・原発からの公報アナウンス」のナレーション部分である。グーバレフが、そうすれば被害から逃れられると言っているのではない。敢えて言えばアイロニカルに使っているのである。そんなわけで、透過放射線が爆心地から数キロ以内の人間にしか被害を与えないとは詭弁も甚だしいと思うのだが、でも本当に遮蔽物の陰に隠れれば、とりあえず何とか紙一重で命は繋がるのかもしれない(その後たとえ被曝の後遺症に苦しんでもである)・・・などとも思ってしまうのである。

ところで、まだ読んでもいない本を「孫引き」するのは極めて問題だが、長年「内部被曝」と闘っておられる「肥田舜太郎」先生(94歳!)の件なので、孫引き紹介をお許し頂きたい。直接引用させて頂くのは、岐阜環境医学研究所の松井英介さんという方が書かれた「放射性物質による内部被曝は適正に評価されなければならない」というレポート(勿論、こちらも必読!)。

被爆者医療に献身してきた肥田舜太郎医師は、最近の著書で、ひとりの若い女性を紹介している。彼女は、1944年に結婚、45年7月初め松江の実家で出 産。8月7日、大本営発表で広島が壊滅したと聞いた彼女は、広島県庁に勤めていた夫を探して、8月13日から20日まで毎日広島の焼け跡を歩きまわる。原 爆炸裂時たまたま地下室にいたため、脚を骨折したが、一命をとりとめた夫と、戸坂村の救護所で再会。当初元気だった彼女は、救護所で重症患者の治療や介護 を手伝っている内、熱が出、紫斑が現れ、鼻血が止まらなくなり、日に日に衰え、9月8日抜けた黒髪を吐血で染めて、ついに帰らぬ人となる。自身広島で被爆 した肥田は書いている。「一週間後に入市したが明らかに原爆症と思える症状で死亡した松江の夫人は、内部被曝問題への私の執念の原点ともなった」

ちなみに 松井英介さんのサイトをチェックして貰えば分かる事だが、この肥田舜太郎医師の該当著作とは「内部被曝の脅威」のことである。

さて、原爆炸裂時たまたま地下室にいて一命を取り留めた夫と、夫を探して広島の焼け跡を歩きまわった為に被曝して亡くなってしまった夫人のエピソードは、私が少年の頃に聴いた「人間を一瞬に影にしてしまうような熱射線だが、コンクリート程度の遮蔽物の後ろにいるだけで命拾い」という分かりにくい話と、私の中ではリンクしているのである。

何でこのような事をグダグダ書いているかというと、やはり福島原発メルトダウンの恐怖におののいているからだ。痩せ我慢している場合ではない。少なくとも事実を知ることによって、家族を、友人を、そして我が身を守ることが『紙一重』で可能かもしれないからである。

「ただちに影響が出るものではない」などというロバ耳の戯言を信じて、グィグィ・バクバク飲食して倒れてどうする。

「原発から漏れて来る放射線も原子爆弾でみんなが浴びる放射線も、放射線は同じものなんです。全然違わない」
(P.S.2のリンク・ビデオの中でこう語られているのが、肥田舜太郎先生だ。ちなみに、京大原子炉実験所の小出裕章助教も同じような表現をされている)

国家や官僚、電力会社の言うことを鵜呑みにせず、これからどういった日常生活を送るべきなのか。何を食べて(あるいは食べさせて)何に注意しなければならないか。とんでもない時代に遭遇してしまったが、自ら防御せざるを得ない。

P.S.1 – ウラジーミル・グーバレフの「チェルノブイリの黙示録 石棺」(リベルタ出版)は、戯曲という形式だが、戦慄するドキュメンタリーでもある。幸い、リベルタ出版が新装版の発行に踏み切られたようなので、是非とも読まれるべき必読の書として推薦しておきます(戯曲を読むのが苦手だった人も、おそらく今なら神経を集中して読めると思うので、そういう意味でも手にしてみてください)。ソビエトの作家が(いや、ロシアの人たちが)、チェルノブイリ事故の翌年に、どのように原子力というものを捉え告発していたかを知る上でも、必読です。

P.S.2 – 【拡散希望】と記されていたので遠慮なく拡散させて頂きます。
video【拡散希望】被曝医師・肥田舜太郎さんが語る『真実の原子力
ヒロシマに投下された原爆に関する話をイントロにされているので、今回の福島原発メルトダウンの話ではないのか・・・と早勝手にスルーしないで最後までご覧になることを願います(堪え性がなく、どうしても待てない人の為に記しておくと、肥田さんがこのビデオの中で福島原発のメルトダウンの話に入って行かれるのは 12:40 あたりから)

P.S.3 – 人間は、強烈な熱射線でも蒸発し影になることはない・・・という話もあるが、だからといって地獄絵図に変わりはない。「仮に体の芯まで完全に炭化した場合、爆風で粉々になり一瞬で消えてしまうことも起こりうるが、体全体が爆風で吹き飛ばされ、あたかも蒸発して消えてしまったような状況になったというほうが自然」とヒロシマの10代の青少年達が取材結果を報告している 10代がつくる平和新聞「ひろしま国


脱原発 明日の神話作戦 vol.6 ピラミッドってのは「古代の石棺」だったに違いない
投稿日: 2011/7/09|Posted in 脱原発『明日の神話』作戦|(無断転載禁止)
イラク戦争の頃、有名な人類進化のパロディ画があった。あまりに有名で、すでに色褪せてしまっているのでそれを掲載するつもりはないが、猿が徐々にニンゲンの姿に進化して行く、例の進化図だ。猿が直立歩行するようになり、ネアンデルタール人になり、最終的にジョージ・W・ブッシュ元大統領になるという、あのパロディ画のことだ。

ただ私は、人間が猿から進化したとは一度も思ったことがないので(だいたい猿に失礼である。猿は原発など作らないし)、ニンゲンというのは全く別系統で顕れた珍種なのだという確信がある。そして、人類はもともと学習能力に劣っていて、全く進化しないまま現在に至っていると思うのである。

私は今まで、何故「米ドル札」に奇妙なピラミッドが描かれているのか、pyramidいくら考察しても首を傾げざるを得なかった。そもそもピラミッドというものが何の目的で作られたのか諸説接しても、これまた全く納得がいかなかった。しかし、20数年ぶりに1987年版「石棺 – チェルノブイリの黙示録」(ウラジーミル・グーバレフ著、金光不二夫・翻訳)の腰巻きキャッチ・コピーを見て、かつて人類は「原子炉」を持っていたに違いないと確信したのである。どこをどう誤読すればそういう結論に至るのかと呆れられ(オカルトと)失笑されようが、そう確信したのだから仕方がない。

「ファラオ王朝のピラミッドにしたって、まだ5000年の歴史があるだけだ。しかし、この原子炉のピラミッドは少なくとも1万年以上はしっかり立っているだろうよ。まあ立派な記念碑だよ、子孫に残すにはもってこいだ!」
主人公:ベススメールトヌイ(不死身の男)の科白@「石棺」腰巻きコピーより

かつての人類も、やはりウランだのプルトニウムを保有していて、チェルノブイリ、福島と同じように制御できずに大暴走させたに違いない。そして、ピラミッドというのは、放射能を封じ込めようとした「石棺」なのだと確信したのである。ちなみに当時も、やはり放射能漏れは食い止める事ができず、みんな被曝して死んでしまったと考えると、(唐突に途切れてしまった文明の謎を考える上で)それは隕石衝突説や疫病説より分かりやすい。

続いて、何で米ドル札にピラミッドが描かれているのかというと、ピラミッド内には天然ウランからプルトニウムを抽出する方法などを記した禁断の書も封印されており、それを見付けた後の人類が、その技術をよく理解できないまま(まさに)猿真似ポッポして、歴史を繰り返している・・・このように妄想し「石棺」の訳者 金光不二夫さんの後書きを読むと、性懲りもなく再び新たな発見(!)をしてしまう。

金光さんは、チェルノブイリの石棺が現在のところ(とりあえずある程度)放射性物質を封じ込めているにせよ、管理不要になるまで、少なくともあと800年はかかると、チェルノブイリ原発の新所長の発言を紹介されている。ただし、800年放っておけば良いというものではなく、コンクリートの寿命は短いので常に補強作業を続け800年も我慢し続けねばならないという注釈も付けられている。

実は原発などは反対なのだが「否応なく原発に依存するように仕向けられてしまい巻き込まれてしまった地場の労働者たち=被害者たち」の存在がよく取り沙汰される。原発を止めたら、その人たちが失職するから困るという例の話である。しかし、たとえ日本中の全ての原発を廃炉にしても、仕事を失う事はありえないのではないかと思うのである。暴走していようが落ち着いて見えようが、原発というのは解体出来ず、廃炉にしても常に冷却し続け「最低800年」も管理し続けねばならないのだとしたら、動いていようが止まっていようが雇用には支障がないのではないのだろうかなどと猿知恵するのである。どちらにせよ危険は伴うにしても、少なくともウランを燃やし続け「死の灰」を増産することはなくなるのだから、現状よりは遙かに安全な職場になるに違いない。安全性が増し、仕事も失わないとしたら・・・脱原発と叫んでも心配いらないのではないか。

・・・ここでその財源はどうするなどと、シラケることは言わないで欲しい。それは、国や電力会社が考えればよいことだからである。

ちなみに「原発がなければ電力需要はまかなえなmaxい」なる大本営発表を未だに信じる人は、広瀬隆さんが緊急出版した右の本の219頁以降を読んでいただきたい。その中に、元慶応大学の藤田さんという方が調べられた『日本の発電施設の設備容量(発電能力)と最大電力の推移』の図が掲載されているので、(無断でスキャンして心苦しいのですが)敢えて掲載させて頂くことにします。ちなみに無断掲載に問題があれば、即刻削除します。

P.S.- 先の「vol.5 紙一重の差で逃げ切れるのか」の中で、まだ読んでもいない本を「孫引き」したことを心苦しく思っていたので、先日、対象書籍を入手、ようやく読了しました。肥田舜太郎医師と鎌仲ひとみさんの共著「内部被曝の脅威」は、やはり必読の書なのである。「核」の持つ本質とは何か?これを考える上で、是非手にとって頂きたい。大量破壊兵器である核爆弾と劣化ウラン弾は異なるもの・・・などという寝惚けた戯言を喝破する為にも、是非ご入手あれ。


脱原発 明日の神話作戦 vol.7 七福神の「ゑびす」に化けた妖怪「ぬらりひょん」
投稿日: 2011/8/06|Posted in 脱原発『明日の神話』作戦|(無断転載禁止)
食べ物の話をするのは「はしたないこと」と思っているので、どうにも遠慮したくなるのだが、放射能汚染下で内部被曝を最小限に抑えるには何を食べたらよいのかを考える上で、これだけは避けては通れない話題なので、掟破りするしかない。3.11以降、我が家の食卓は、買い置きしてあった「缶詰」「パスタ」「冷凍食品」、そして「インスタントな乾物」ばかりだったのだが、それらも遂に底を突いてしまったので、嫌でも考えざるを得なくなってしまった(という背景もある)。

しかし、小さな子供、育ち盛りの子供のいる家庭は深刻だろうなと同情してしまう。我が子が赤ん坊だった頃、やはりチェルノブイリ原発メルトダウン下での「粉ミルク汚染」が不安で仕方なかったことを思い出してしまった。日本の事態はチルノブイリ・・・あるいはそれ以上に深刻なのだから、幼い子供を抱えていたら不安などという次元では済まないだろう。

「ハラショー・ガイガー・カウンター機」を購入する際、ecotester_sその上位機種に「針」が付随しているものがあった。これはもしかして、食品にそれを刺すことにより内部の放射性核種の含有値が量れるものに違いないと(危うく)そちらを購入しかけたのだが、それは「硝酸塩テスター」であり、放射性物質を測れるものではなかった。「硝酸塩」も気にはなるが、今は何と言っても「放射能」である。でも個人レベルでは、そんな簡単に食品に含まれる放射性物質は測定できないのであろう。

さて、「風評被害を許すな、頑張れ東北」と彼の地の産物を進んで摂取する人には頭が下がり、多少の汚染は共有するという心意気は凄いと思うが、そのことによって、そこにとどまらない方が良いと思われる生産者達を、逆にその土地やエリアに縛り付けるとしたら・・・という想像力も必要だと思うのである。また、放射性物質をある程度引き受ける覚悟は凄いと思うが、数年後、あるいは数十年後に影響が出ても(そういう覚悟をしている人は、そんなサポートなど期待していないのだろうけれど)、国や企業が何らかの保証をしてくれるとは思わない方がいい。内部被曝の証明がいかに難しいか、それは肥田俊太郞先生の著書「内部被曝の脅威」を読めば明白である。国を信じるのは自由だが、国や企業がどういう対応をするのかは、水俣病裁判や原爆症認定訴訟の歴史(薬害エイズでも薬害肝炎でも良い)などを見れば、一目瞭然ではないか。

放射能汚染などの生命を脅かすような危険に関しては、女性の方が遙かに敏感である。逆に言えば、男の方は鈍感で全く当てにならない。「ただちに影響が出るものではない」と曰っていた福耳男の正体は、七福神の「ゑびす」に化けた、妖怪「ぬらりひょん」であり、性別は男である。ちなみに、あの「福耳」は自前のものではなく「人工の付け耳」という噂もある。

私が個人的にいろいろお世話になっている大先輩の女性から頂いたメールには、「あなたが紹介していた内部被曝の脅威の共著者、鎌仲ひとみさんのドキュメンタリーは凄かったわね」「講演も聴きに行ったよ」と書かれており、当然私もそのドキュメンタリーを見たに違いないという前提で書かれていた。穴があったら入りたいというのはまさにこのことで、私は鎌仲ひとみさんというジャーナリストの存在すら知らなかったのである。在宅介護でそれどころではなかったという言い訳も通用せず、「内部被曝の脅威」を読むまで知らなかったと告白せざるを得なかった。

また、幼い子供を抱える友達の放射能汚染食品に関する知識量は半端ではない。彼女の場合、最悪の事態となったら全てを捨て、海外(チェンマイ)への移住を本気で選択肢の中に入れているみたいだ。これを大袈裟だと思うのは、ぬらりひょんに騙されているか、第六感が喪失、あるいは退化してしまっている表六玉の類である。


脱原発 明日の神話作戦 vol.8  回りくどいイントロから「これからの食生活」へ
投稿日: 2011/8/07|Posted in 脱原発『明日の神話』作戦|(無断転載禁止)
さて、書き方によっては大顰蹙を買うので要注意なのだが、高度経済成長時にガキだった私は、大手企業に勤める(いわゆる)企業戦士たちで構成される東京近郊の「新興住宅エリア」ではありがちな比較的豊かな食生活環境で育ってしまったのである。しかしそのことが逆の効果をもたらし、つまり、その反動からか反感からなのか、高級グルメと言われるものより、B級グルメと呼ばれるものの方が(未だに)遙かに魅力的で、なおかつ美味に感じるのである。

当時、某有名デパートの大袈裟な菓子折(金属製)に入っているクッキーを食べさせられても、下町の同年代の子供が食べていた「ミルク煎餅に盛られた水飴と杏ジャム」の方が食べたくて仕方がなかった。衛生殺菌されたような新興住宅地内には駄菓子屋など存在しなかったので、学校帰りに下町エリアに足を伸ばすという大変な寄り道をして、こっそり5円の「すもも」や、これまた5円の赤い「麩(ふ)菓子」を買い食いして、舌が合成着色料で真っ赤になっているのを母に見付かり、先ず「買い食い」した事を責められ、その上「着色料は身体に良くない」などと叱責される。しかし、クッキーの分際で形が壊れないように厳重な包装をされ、さらに金属製の箱に入っているようなものより、いわゆる駄菓子と呼ばれるものの方が遙かに開放的、かつ魅力的で美味しく感じたのだから仕方がない(今何故か、友人であるカリブ海出身の黒人が「桐の箱に入ったマスク・メロン」を見て、大爆笑したのを想い出してしまった)。

かつては(必要に迫られ)よくあちこちの高級料理店にも出入りはしていたのだが、麻布十番の(大盛りを頼んでも普通盛り以下の、大して美味でもない上、やたらと高い)セイロ蕎麦よりも、私にとってはどう考えても京浜急行「横浜」駅構内の立ち食いソバ屋や、超穴場なので教えたくない横浜市内の某立ち食いソバ屋・某「きよのや」の方が遙かに美味なのである。

学生時代は仲間を含め、誰もいわゆる「うま味調味料」というのを使っていなかった。それはおそらくグルメなどとは無縁の野郎ばかりで、その上、銭がなかったので、例えば各種調味料を買い揃えようという発想そのものが無かったに違いない。塩と砂糖、醤油にソース(ちょっと銭に余裕のある奴はマヨネーズにケチャップ)、それ以外の調味料は「胡椒」も含め、誰も持っていなかった記憶がある。

岩手花巻出身の男は、長身で歌舞伎俳優のような色男だったが、koike毎月1回安いインスタントラーメンを60袋買ってきて、朝と晩に食べていた。まるでオバQの小池さんである。彼が食する物はそれ以外全くなく、一度さすがに飽きないかと訊ねると、腕をまくり力こぶを作って見せ「インスタントラーメンだけを食べ続けて3年間。病気もせず、このように筋肉モリモリ元気です」と自慢そうに語っていた。計画性の無い私が食べ物に困ってラーメンを借り受けてしまうと彼の食計画は狂い(東北の人は我慢強く、お人好しの為か)「ラーメン5袋、返してくれ」とは言えず、月末には(私がそれに気付くまで)水を飲んで空腹に耐えていた。その花巻の彼が被災せず、今もインスタントラーメンを食べながら元気でいることを祈っている。

さて、「うま味調味料」の話である。以上のような理由から、私は一度も「うま味調味料」というものを使った事がなかった。MSG(グルタミン酸ナトリウム)については、いろいろ言われているのは知っていたが、そういう警戒感からではなく、単に使ってみようという発想そのものがなかったのである。

食い詰めてニューヨークに流れ着きウエイター稼業をしていた頃、時折、主な客であるニューヨーカーから「あんたのところはMSGは使っているのか?」と訊ねられる事があった。その店では本当にMSGを使っていなかったので、「ここは中華料理屋ではありませんよ」と答えていた。

その程度の知識は持っていたくせに、その当人が実は1年前まで家人共々MSGを使った事がなく、どうすれば「関東地方のどの街にもある、フツーの中華料理屋のタンメンやチャーハンが作れるのであろうか」と、長年に渡り、実に様々なトライをしていたのである。横浜中華街の専門店で中華鍋だけでなく、何と中華料理用強力大型ガスバーナーまで買いそろえ試してみても、どうやってもその味に迫れないで嘆いていたのだ。ところがある日、家人とフツーのラーメン屋(私は行列が出来る忌々しいラーメン屋・・・特に、首都圏に異常増殖している豚骨スープ系のアレルギー持ちなので、フツーの五目ソバや醤油ラーメンを出す店)に入ったのである。そこは厨房が丸見えで、どのように調理するのかが仔細に眺められた。

「あっ!」家人と二人で小さく叫んだ。「うま味」がサッ、ドサッと投入されたのを見たからである。それ以来、(MSG嫌いの人には悪いが)私は大の「うま味調味料ファン」になってしまい、今では自宅でフツーの中華料理屋と同じ味を(何と、全て!)再現できるようになったのである。

おそろしく回りくどく長いイントロだったが、もうお察しの通り(?)私は、放射能汚染を「うま味調味料」で乗り切ろうとしているのである(!)


脱原発 明日の神話作戦 vol.9 漱石と交友があった科学者発明の「うま味」
投稿日: 2011/8/08|Posted in 脱原発『明日の神話』作戦|(無断転載禁止)
水道水が汚染されていたら以下の駄文は万歳となって、琉球大学の矢ヶ崎克馬教授が仰せのように、もう避難するしかなくなってしまうのだが・・・

我が家では3.11以前から、在宅介護等で買い出しが難しいこともあり、いわゆる業務系のスーパーで数週間分の食料を買いだめし、それを大型の冷凍庫に保存するという生活が習慣化している。その店のレジに、いつも笑顔で迎えてくれる中国の楊さんという女性がいる。いつも明るいのだが、3.11以降、彼女の笑顔がさらに輝いて見えるようになった。夫婦で3台ものカートに溢れんばかりの、積みきれずに落ちそうになっている大量の食料品をレジに運ぶ手伝いをしてくれながら「あ、このカゴは全部ワタシの国のブロッコリの山あるね。中国の冷凍野菜、安全・安全!おいしよっ!」と嬉々としている。

・・・今まで悪いことをしたと落ち込んでしまった。中国毒餃子事件以降、我々が中国産の野菜を避けていたことを想い出したからだ。あれこそが(本当の)「風評被害」の最たる物である。きっと、いろいろ厭な想いをされていたに違いない。楊さん、御免なさい。

さて、フツーの一般人が自己防衛をするのは限界があるのは分かっている。せいぜい食品に表示されている「原材料名」や「生産地」だの「賞味期限」ぐらいを、疑いながらも確認して信用する他ないからだ。また、大量であろうが微量であろうが、今や Made in Japan には、何らかの放射線核種が含まれているのは間違いないので、内部被曝を最小限に抑えるために食材はよく洗い(繰り返しになるが、水が汚染されていたら万歳なのだが)、サササッと調理ができるようなメニューを考えざるを得なくなる。

我が家の食卓は、3.11以降、基本的に日本風の中華料理を中心としている。しかし、改めてつくづく思うのは、中国人というのは料理の天才であるという事である。ニンジンや玉葱、あるいは根野菜を、あれほど一瞬にして美味に調理してしまえるのは、中華料理以外無いと思うからである。さらにこの中華料理に、何でも改良しないと気が済まない日本人の特性が加わると、さらに完璧になってくる。ここで登場するのが、前に記した「関東地方のどの街にもあるフツーの中華料理屋」の料理法である。じっくり煮込んだ放射能濃縮スープなど論外なので、一瞬に作れる日本人アレンジの中華料理は、この非常事態には特に有効に違いない。ここで(遅れ馳せながら発見した)「うま味調味料」の出番となる。

ちなみに、この「うま味調味料」というものを発明・発見したのは、何と日本人なのである。奇遇というか何というか、昔から付き合わせて頂いている上山明博さんという作家が、今年の6月に『「うま味」を発見した男 ― 小説・池田菊苗』という興味深い小説を上梓されたのである。 タイミング的にも、これには驚いてしまった。かつて私は海外で「Made in Japan」の優秀さを絶賛される度に「それは大きな誤解である。技術大国などと言われているが、日本人が発明したのは、実はご飯を炊く電気釜だけなのである。わははははは」などとデマを飛ばし(しかし、当時は本当にそう思い込んでいたので)、シニカルな日本人と苦笑されていたのだ。そんな話を上山さんにして、叱責されたことがあった。

タカジアスターゼやアドレナリンを発見したのも、多極真空管を発明したのも、ライト兄弟よりも遙か前に動力飛行を成功させたのも、胃カメラを発明したのも、事もあろうか日本人だというのである。「あのさぁ、日本のオリジナルな発明は電気釜だけとか、話としては面白いけど、デマ飛ばすなよ」と叱られてしまったのである(苦笑)。さて話が逸れてしまうので、そこら辺をお知りになりたい向きは、上山さんの著書「ニッポン天才伝」をお読みになって下さい。

さて、我が家の食卓には、夏目漱石との交友があった科学者・池田菊苗の発明した「うま味」で味付けされた、日本風中華料理(あるいは沖縄料理)などが並んでいる。といっても、うま味以外、素材は日本のものは(ほとんど)使っていない。以下はある週のメニューである。

1.ブロッコリと豚肉のオイスターソース炒め
ブロッコリー(冷凍・中国)、玉葱(台湾)、豚肉(メキシコ)、オイスターソース(タイ)、醤油(THIN SOY SAUCE@タイ)、砂糖(キューバ)、ごま油(タイ)、ニンニクとショウガ(中国)、塩(沖縄)、焼酎(沖縄またはベトナム)、胡椒(トルコ)、片栗粉(台湾)、そして「うま味」(日本)

2.糖質ほとんどなしの塩ラーメンもどき
麺の代わりのシラタキ(近所の豆腐屋製)、もやし(神奈川)、メンマ(中国)、チャーシュー(カナダ)、ナルト(神戸)、ネギ油(中国)、ニンニクとショウガ(中国)、醤油(THIN SOY SAUCE@タイ)、塩(沖縄)、胡椒(トルコ)、そして「うま味」(日本)

3.卵なしゴーヤ・チャンプルー
ゴーヤ(鹿児島)、豆腐(近所の豆腐屋製)、ランチョンミート(デンマーク)或いは 豚肉(メキシコ)、ごま油(タイ)、ニンニクとショウガ(中国)、塩(沖縄)、胡椒(トルコ)、そして「うま味」(日本)

4.チョリソとガルバンソのサラダ
チョリソ(メキシコ)、ガルバンソ=ひよこ豆(メキシコ)、玉葱(台湾)、ハラペーニョの酢漬け(メキシコ)、塩(沖縄)、胡椒(トルコ)、そして「うま味」(日本)

5.ブロッコリと海老炒め
ブロッコリー(冷凍・中国)、玉葱(台湾)、海老(インド洋を回遊中に哀れにも捕獲されたもの)、ごま油(タイ)、ニンニクとショウガ(中国)、塩(沖縄)、焼酎(沖縄、またはベトナム)、胡椒(トルコ)、片栗粉(台湾)、そして「うま味」(日本)

6.煮込み
ホルモンではなく、単なる豚肉(メキシコ)、水は使わず泡盛のみ(沖縄)、グリーンピース(ニュージーランド)、玉葱(台湾)、砂糖(キューバ)、ニンニクとショウガ(中国)、塩(沖縄)、胡椒(トルコ)、そして「うま味」(日本)

飲み物 → 珈琲(ブラック)、豆乳、麦茶、ベトナム焼酎、キューバのラム酒、アルゼンチン・ワイン

書いているうちに、またしても怒りがこみ上げてきた。まるで近未来を描いたSF映画の中にいるような気分だ。何で、こんなに「食べ物」のことばかり気にしなければならなくなったのか。長年飲んできた青汁も飲まなくなった。もう、とにかく全ては原発のせいである。

菅カラは、「脱原発」と言ったかと思ったら、「減原発」にトーンダウン。いや、「やっぱり原発に依存しない社会をめざすべきだ」と今度は願望にすり替わる。この国のデタラメさは頂点に達した観がある。しかし、それよりも(未だに)「原発は必要だ」という世論があるらしいのには、驚愕せざるを得ない。・・・しかし、そういう人たちでも、さすがに「米」が危なくなったら反原発に回るだろうから、もうちょっと、もうほんのちょっと、もうほんのちょびっと待ってみよう。


脱原発 明日の神話作戦vol.10 黒船「スマートTV」はいつ来襲?
投稿日: 2011/9/10|Posted in 脱原発『明日の神話』作戦|(無断転載禁止)
TV局というのは呆れた既得権益集団である。anti_chidigi大本営発表の垂れ流し、お馬鹿グルメ番組、そして内輪話で盛り上がるタレント(才能) なきタレントのバカ話。著作権云々が問題ではなく、「Smart TV」がお目見えしないのは、実は情報の一元管理が効かなくなるからだろう。

先月、用事があって区役所に出向くと、「簡易チューナー給付支援コーナー」というのがあったのでパンフレットを流し読みしてみると、「支援を受けるにはNHKと放送受信料契約を結んでいる必要があります」との記述があった(失笑)。健康に影響はないとホザく御用学者を登場させ続けたNHKと受信料契約を結ぶのが支援条件とは噴飯物である。しかし、未だに情報の一方通行を維持しようとは、アナクロも甚だしい。いったい、我々はどういう時代に生きていると思っているのか。

smartTVさて、反地デジな生活も1ヶ月以上が経過し精神状態は驚くほど安定しているのだが、私は Smart TV という黒船が砲身を向けて乗り込んでくるのを、首を(ろくろっ首のように)長くして待ちわびているのである。情報鎖国から脱するための Smart TV ならすぐにでも導入するのだが・・・それがどういうものかご存知ない形は、左の画像をクリック!

現在、パソコンと連携させた我が家のTV画面で見ているのは、(何故か) ラテンアメリカのニュースやドラマばかりである。しかし、やはり福島原発のメルトダウンは世界中に戦慄を走らせたようで、例えば彼の地の連続TVドラマでは、「あなたって、本当に危険な人ね!(Sos como un reactor nuclear!) 」というように、「危険」がイコール=原子炉(Reactor Nuclear)に置き換えられ使われていたりする。

さて、摂取する食材が冷凍ブロッコリー(最近は南米エクアドル産)やゴーヤ(沖縄)、そしてオイル・サーディンの缶詰(ノルウェー)ばかりだと、さすがに飽きてしまうが仕方ない。「死ぬときは死ぬんだ」などと達観したように嘯く人がいるが、人間はそう簡単には「ポックリ」逝かないのである。「死」を甘く見てはいけない。内部被曝などしたら、長きに渡って苦しみ続けるに決まっているではないか。ましてや今回のケースでは、福島県外(福島県内でも原発の30km圏外)に生息している者は皆、因果関係不明などと難癖を付けられ医療保証など受けられないに決まっている。政府や東電が買い上げなければならない食材を全国の一般市民が身銭を切って負担した上、それを事もあろうか体内に取り込んで、さらに医療費まで負担させられ、挙げ句の果てに命まで奪われては堪らない。

katakurikoというわけで、相変わらず同じ食材で同じようなメニューの食生活を送っているのだが、最近困ったことが生じてしまった。半世紀以上生きて、ようやく「うま味」というものに遭遇し「日本風中華料理の達人」になって悦に入っていた私だが(失笑)、このところ「片栗粉」の入手が難しくなったので慌てている(片栗粉がないと、日本風中華料理は5割方作れなくなってしまうからだ)。もしや「片栗粉」の原料に何か問題が生じたのだろうかとオーバー・リアクションして、ネット検索してみた。考え過ぎも精神衛生上よろしくないのは分かっているが、どうしても検索キーワードに「放射能」という3文字を追加してしまう。その結果出て来たのは、水道水からヨウ素を取り除くのに片栗粉が有効か?という記事だった。

前述の通りTVは見ていないので、これはおそらく全国のお母さん達が「ヨウ素」除去の為に、片栗粉をまとめ買いしているに違いないと勝手な妄想をしてしまった。しかし、片栗粉でヨウ素を除去するのは大変な作業みたいなので、そこまで危機感が広がっているならば東京のスーパーに東北産の野菜ばかりが陳列されている筈もないと、首を捻る。どうなっているんだと困惑しながら再検索すると、どうやら(全国片栗粉組合連合会などの報告によれば)十勝地方を中心とした馬鈴薯澱粉が2年続きの天候不順で大不作。極端な、品薄状態になっている為らしい。そこで出回っているのが、左の代用片栗粉や、ヨーロッパ産原料の片栗粉である。これで何とか凌ぐことにしよう。

しかし、落ち着かない日々である。こんな状態が死ぬまで延々続くのかと思うと、戦慄せざるをえない。先月、「放射能防御プロジェクト」が発表した国内土壌汚染調査「首都圏土壌汚染調査結果」は予想を遙かに上回るもので、誰もが戦慄したに違いない。というわけで私も、今まで1回も掃除していなかった屋上とベランダの側溝に溜まった塵やヘドロを取り除き、「脱原発 明日の神話作戦 vol.4」で記したロシア製ガイガー・カウンターで計測してみることにした(ちなみに、そのガイガー機はコバルト60を基準に校正されているので、それをセシウム137基準にするには 0.772 という係数を掛ける必要がある。また、ガンマ線だけを拾うようにアルミ遮断し、12回の計測を行い、最高値と最低値を除いた10回の平均値を算出 — これらは、すべてインターネットで得た情報を元にしている)。

計測したのは8月13日。福島原発メルトダウンから5ヶ月も経3mcSv過しているので、放射性核種は雨や風で多くは流され吹き飛んでしまっている筈なので、あくまで5ヶ月後の残留値ということになるのだが、今まで 0.12μSv/h程度の「緑色信号」(Normal Radiation Background=0.4 μSv/h 以下)しか検出したことがなかったのに、いきなり 0.47μSv/h 「黄色信号」(High Radiation Background =0.4-1.2μSv/h)が点灯したので、慌ててしまった。

ただ、このハラショー・ガイガー機は、先に述べたように12回の計測を行い、セシウム137基準にする係数を掛け、最高値と最低値を除いた10回の平均値を算出するので、結果は 0.20μSv/hとなった。いきなり初回の数値が 0.47μSv/hとなったのは(係数を掛けると 0.36μSv/h)、おそらく、それまで高い放射線を検出した事がなかったので、ハラショー・ガイガー機が一瞬驚いて過剰反応したに違いない。

子供を守れ・・・これは当然の事であるが、大人も老人も気を付けないと本末転倒なことになるので要注意である。大人が(ある程度の)被曝を引き受けたとして、その挙げ句に病に倒れ幼い子供を残して逝ってしまったり、あるいは病床に伏して要介護の重体にになったりしたら誰が子供を守るのか。優先順位をつけたくなるのは分かるが、大人不在でも子供は守れない・・・と思う今日この頃である。


脱原発 明日の神話作戦vol.11 人類に絶望し、帰還してしまった「土星人」
投稿日: 2011/11/14|Posted in 脱原発『明日の神話』作戦|(無断転載禁止)
最近は、地球の生命体ではないが、土星人であるサン・ラーの「核戦争=Nuclear War」ばかりをBGMに流しているので、その種の音を受け付けない人たちから顰蹙を買っている。 click→ “Nuclear War”

しかし、核兵器というものを手にした人類に対する土星人の怒りは半端ではなく、土星人らしからぬ罵倒語をオンパレードさせている(どのぐらいサン・ラーが人類に絶望し激怒したかは、その歌詞に耳を澄ませば明白だ。四半世紀前、この土星人のライヴ演奏に接した事があるが、土星人は当時も終始不機嫌だった。ちなみにサン・ラーは、人類に愛想を尽かし18年前に土星に還ってしまう)。

さて、Webのポータルサイトは、長い間「Google News」に設定していたのだが、あまりに原発メルトダウン関連のニュースが引っ掛かって来ないので、数ヶ月前から友人の TWITTER をポータルサイトに設定している(私自身は TWITTER に登録すらしていないのだが・・・)。

その友人は私と同じ地球人で、他の惑星に避難する事ができない「小さい子供を持つ母」なので、地球にとどまり、わが子を放射線被曝から守るべく大奮闘している。従って彼女自身が必死で探し当てた情報は、彼女自身の発信も含め、私や私の家族にとっても極めて有益なものばかりなのである。まさか、彼女は自分のTWITTERが、そのような利用のされ方をしているとは夢にも思っていないだろうけど・・・

ただ、その友人の「つぶやき」を読んで、時に胸が痛くなってしまう。小さな子供がいれば、給食の問題や放射能汚染問題に無頓着+無関心なクラスメートの親や教師たちとの衝突が避けられないだろうからだ。自分の子の為に、かつて教師や学校と激しく対立する事になった際の憂鬱さ、忌まわしさを想い出してしまう。ほとんどの場合「援護射撃」は期待できず、悪夢のような状況の中「孤立無援」となることは避けられない。サン・ラーですら地球に馴染めず土星に戻ってしまったのだから、落ち込んで当然。地球人とはそういうものと腹を括り、とにかく彼女には負けずに頑張って貰うしかない。

しかしTVの情報を遮断して、ネットだけに絞ってもこのありさまである(ニュースや様々な記事を自動収集しているという Google Newsに福島原発メルトダウンがほとんど引っ掛からないのは、言うまでもなくマス・メディアが情報発信に消極的、あるいは情報隠蔽に荷担、または、そこにニュース価値を認めていないからだろう)。しかし逆に、今や個人の発信する情報の方が遙かに有益というのは痛快で「ざまぁみやがれ」的状況でもある。

★ アフリカ的ワンガリな、ズールー的痛快さ

mebiusさて、このサイトで予告中(今後の作戦予告)「ワンガリPC作戦」とは、最新の端末など入手しなくとも、旧型のPCなどで十分用は足りるという作戦なのだが、日本では「モッタイナイ」で知られるアフリカ人女性として史上初のノーベル平和賞を受賞した「ワンガリ・マータイ」さんが、事もあろうか今年の9月に亡くなってしまうという予期せぬ出来事に遭遇してしまい落ち込んでいる。いろいろ書きためた「ワンガリPC作戦」の内容修正をせざるを得なくなったという事もあるのだが、アフリカに蔓延するHIVは、そもそも「培養されバラ撒かれた人工ウィルスではないのか?」という疑惑を持ち続けた鋭いワンガリさんが逝ってしまった事の方が、やはりショックだったのだ。

TVの代わりに蘇生させた旧型ノートパソコンは、ワンガリPCの最終作戦だったのだが、順番を変えて、そんな古いノートパソコンでも世界の情報収集に十分役立つという事実を先に証明してみることにしよう。

上の写真と右下のビデオは、2003年発売の(今は亡き)メビウス [PC-MC1-3CC] という、とてつもなく半端で役立たずだったノートパソコンが、心を入れ替え立派に更正し、見事に社会復帰を果たした感動の瞬間である(あんなに駄目だった奴が、世界各国のTV放送を受信できるまでに成長したとは泣ける話である)。このノートパソコンは、メモリを768MB(当時では最大限)に増設したものだったが、プリインストールされた Windows XP (SP1)なら何とか動いても、Windows XP を Service Pack 2 にすると、トロくてほとんど動作せず、つまり全く使い物にならない代物で長年放置するハメとなってしまったのである。



私は昔から「ブランド」に関心は全く無いのだが、「ネーミング」というものには極めて弱いという欠点がある。このノートパソコンを購入したのも、名前が「メビウス」だったからであって「オビデス」だったら決して手にしなかった筈なのだ。しかし、こいつは、当初からちっともメビウス的な連続性が無く、ただただ空冷ファンの音がうるさい近所迷惑な奴だったのである(涙)。

それが、ここまで更正できたのは、Windowsを捨て、Linuxディストリビューションの一つである「UBUNTU」というOSに入れ替えたからである(つまり、心を入れ替えたのである)。ちなみに、UBUNTU ウブントゥというのは、人間同士の信頼や関わりについてのアフリカ的な倫理概念を意味する

このLinuxディストリビューション、一昔前は私のように簡単な因数分解が解けない人間にとってはハードルが高すぎ、難解で全くお手上げな代物だった。何度もチャレンジしていたのだが、まともに動いてくれる事はほとんどなかった。

しかしこの UBUNTU、改良に改良を重ね、遂にパソコンに詳しくない人間でも簡単にインストールできるよう革命的に進化したのである。Windowsのようにインストールに異様な時間を要し、謎の再起動を執拗に繰り返さねばならないOSとは月とスッポン、ほんの半時間ほどでインストールが完了してしまうのである。その上、無料というのが凄い(注:ただ、全てのパソコンに互換性があるとは限らないので、全くの初心者は、やはり入門雑誌など購入し、ある程度勉強されてからインストールする必要があるかもしれない。また、OSがプリインストールされたものに導入し、PCが動かなくなったりすると保証の対象外となるので要注意)。

次回の「ワンガリPC作戦」では、心を入れ替え更正させ、真人間ならぬ真PCとして立ち直るプロセスを具体的に記して行くので、古いパソコンを捨てようと思っていた方、そんなモッタイナイ事はせず(その代わりに役立たずのTVを捨てて)、旧型パソコンを、新たな情報ツールに変身させてしまいましょう。

追伸:「脱原発 明日の神話作戦」を中断したわけではありません。早く事態が収束するようにと祈ってみたところで、原発メルトダウンの余波+直撃は、これからも延々と生涯にわたって続くのですから、中断もヘチマもありません。


脱原発 明日の神話作戦 vol.12 光やニュートリノに匹敵する、速すぎる日本飛脚
投稿日: 2011/11/23|Posted in 脱原発『明日の神話』作戦|(無断転載禁止)
ここ最近、ゆうパックやレターパック、そしてクロネコ宅急便等で荷物を送ることが多くなっているのだが、その配達スピードの速さに改めて驚嘆している。金曜夜中に都内の郵便ポストへ投函したものが日曜日に北海道や九州に到着とは、まるで光速を越えたと噂されるニュートリノ並のスピードではないか。

何で、こんなイントロなのかと訝しがられるかもしれないが、3.11以降、この迅速・勤勉さが仇になっているように思うからである。

確かに放射能汚染は、東日本に比べれば西日本への被害は少ないのかもしれないが、この物流速度を考えると何とも言えない気分に陥ってしまう。あらゆる食品・肥料・飼料、さらに瓦礫までもが、このように一瞬にして日本全土を駆け巡るとするなら、西も東もあったものではない。

また、最近食しているラテンアメリカ産の冷凍ブロッコリだが、米モンサント社製の農薬グリフォサート(ラウンドアップ)散布がラテンアメリカ中で大問題になっていることを考えると、これまた食することに二の足を踏んでしまう。

特に、その餌食になり(モノカルチャーへの道を歩まさgrifosatoれ)「大豆共和国」に陥れられたアルゼンチン人の怒りは半端ではなく、あちこちで警告を発している。遺伝子組み替え大豆をスペイン語で言うと Soja Transgenica なので、これをキーワードに検索すれば、怒りのメッセージや動画が引っ掛かってくる筈である。また、先月のアルゼンチン大統領選で再選を果たしたクリスティナ・キルチネルは、モンサント社との対決姿勢を明確にしている(彼女の生命に危険が及ばないことを祈りながら、常にネット監視しよう!)。

アルゼンチンは世界第3位の大豆油輸出国で、1600万ヘクタールが遺伝子組み換えの大豆畑と化しているという(これはキルチネル以前の、90年代の負の遺産である)。その大きさをヘクタールで言われてもピンと来ないので北海道の2倍ぐらいの広さかと想像してみたが、それでもまだピンとこない。いや、そもそもそんな換算などする必要はなく「世界第3位の大豆油輸出」というフレーズだけで十分なのかもしれない。

一応これでも日常的に「遺伝子組み換えではない」と表記された食品を選んではいるのだが、「米」を除く主要穀物、「小麦」「トウモロコシ」「大豆」のほとんど全てを海外に依存している事を考えれば、これまで「組み換えもの」を口にしていないわけがない。それどころか既に大量に、あるいは日常的に摂取している可能性すらある。我が家で使っている大豆油は、いったい何処から来たのか・・・
以下リンク [PDF] の8頁目の地図を見て、愕然。

世界の遺伝子組み換え作物 商業栽培に関する最新状況:2010 [PDF]

TPP問題では農業ばかりにフォーカスを当てると全体像が見えなくなるという警告が発せられており、それは正しすぎるほど正しいと思うのだが「農業だけに絞ってみても壊滅的な打撃を受けうる」と考えるならば、それだけでも十分拒絶に値する。放射能汚染に続いて、日本中の畑がグリフォサート漬けになれば、もう何も食べられなくなってしまうではないか。

ナマコ面した男が「TPP交渉参加に向けて協議に入る」などと、モソモソ言っているが、能天気なものである。一度侵入を許したら容易には排除できないに決まっているではないか。

それよりも90年代、貿易自由化・規制緩和といった政策を促進した為に、悪魔を招き入れドン底まで落ちてしまったアルゼンチンが、(2003年に就任したIMF批判急先鋒の)故ネストル・キルチネル大統領と、先月圧勝で再選を果たした(その未亡人)クリスティナ・キルチネルがタッグで進めた、自由化とは正反対の「保護主義的な政策」により、年率7%を超す経済成長を保ってきたのをどう説明するのか

al_surちなみに、故キルチネル前大統領が、オリバー・ストーン監督「国境の南」の中で、ブッシュ元大統領との会談を語るくだりがあるので、ほんの一行だけだがダイジェスト版を。ナマコ面の首相に、爆発的パワーを持つラテンアメリカ人の真似をしろなどと無理なことは言わないが、せめて爪の垢ぐらいは煎じて飲んで頂きたい。

「相手が強大なパワーを持っているからといって、へりくだって膝を屈めて話す必要はないので、言うべき事をフツーに言った。ブッシュは激怒したけれどね」

さて「TPP慎重派」も、慎重とはお気楽に構えているものだ。せめてお隣「韓国」の催涙弾を議長席に投げつけるという、とてつもなく派手な抗議をやってのけた議員に学んで欲しいものである。

原発メルトダウンにTPP。魔の手は次から次へ執拗に伸びてくる。

ジャニーズ元祖「フォーリーブス」という4人組は、昔から(いろいろな意味で)戦慄させてくれる存4leaves_s在だったが、江木俊夫(正義の味方 マモル少年@マグマ大使)の警句は、今思うと正しかったのかもしれない。

『ボクから逃げようたって駄目だよ。逃げれば逃げるほど僕に近付くってわけ。だって、地球は丸いんだもん!』
(地球は一つ 作詞:北公次)


脱原発 明日の神話作戦 vol.13 小農レイナルド・カスコの静かな怒り@パラグアイ
投稿日: 2011/11/24|Posted in 脱原発『明日の神話』作戦|(無断転載禁止)
私は何故か大のラテンアメリカ贔屓で、アルゼンチンやパラグアイ産のオーガニック・マテ茶などを(3.11以降は特に)毎日のように飲んでいる。

しかし、そのパラグアイのインデペンデントが作ったドキュメンタリーを見て、事態はここまで来ているのかと茫然としてしまった。

「主権侵害:遺伝子を組み換えた恐怖の殺人大豆」paraguay
La Soja Transgenica Mata! Soberanía Violada – 2007
(注:グアラニー語、あるいはグアラニー訛りのスペイン語を聞き取ることはかなり難しい。でもそれは他のラテンアメリカの人も同じらしく、従ってハード・サブでスペイン語字幕が焼き付けられている。長さ約30分)

その内容が、あまりに福島原発メルトダウンを取り巻く状況と酷似しているので、引き攣ってしまう。調理され綺麗に盛りつけられ食卓に乗せられた料理が、どのぐらい放射能汚染されているか分からないと同じように、遺伝子組み換え食品も同様に判定が困難である。ところが、それを生産している農民たち(あるいは追い立てられても逃げ場がなく、悪夢の猛毒を吸い続けている人たち)の健康被害は、目に見えてハッキリと分かるほど深刻なのだ。

このドキュメンタリーの中で、多くの農民達が繰り返し口にしているのは、モンサント社の農薬「グリフォサート」の、その強烈な悪臭についてである。製品化され綺麗にパッキングされ世界各地の食卓に並ぶ「完成品の大豆」からは想像不能な、とてつもない悪臭を放つらしいのである。

ロベルト・カルドソ氏(農民)
「家内は出産を控えていたので、ただちに逃げました。毒の臭いは非常に強烈だったから、慌ててここを離れたのです。子供が生まれたのち、農薬散布も終わった頃だろうと戻ってきたら、まだ猛烈に臭かったので、またしても避難せざるを得なかった」

レオナルド&ドロレス・エスティガリリア老夫婦(農民)
「足の方は、かなり治癒してきましたが(ケロイド状の足を見せ)、猛毒の臭いで頭痛がします」
「私は咳がひどく胸がハーハーします。貧しい我々にどこへ移れと言うのでしょうか?」

ファン・カルロス氏(農民)
「私の息子が病気になったのは、最初の農薬散布があった2003年でした。子供は胃の痛みを訴え、そして死んでしまいました。奴らは、大豆であろうがコーンであろうが、何であろうと農薬散布します。私たちは、ここから去るために8キロも歩きましたが、逃げている間中、猛毒臭が付きまといました。私たちに唯一残されたのは、とにかく、このコミュニティの外に去らなければならないことだったのです」

また、妊娠中の女性や子供への被害はさらに深刻である。妊娠8ヶ月目に死産。次々に死んで行く幼い子供たち。病院に行っても、最も疑ってかかるべき「グリフォサート」を検査して貰えず、血中の塩素やホスフィンを調べて、因果関係不明と門前払い。

パラグアイではモノカルチャーのため、毎年9~10万人もの農民が土地を去ることを強制されているという。パラグアイのサン・ペドロ県の大豆は(2003-2004の間には)4.3万ヘクタールの土地で生産されていたに過ぎなかったが、2005-2006年には 11.8万ヘクタールに急増。2006-2007年には、パラグアイ全土で242万ヘクタールの土地に於いて大豆生産が行われていたという(そして、その土地の80%が「外国人」所有だったという事に、注目)

このドキュメンタリーを見ると、とてつもない規模の森林伐採が何故行われるのかという事にも合点が行くようになる。「遺伝子組み換え大豆」で儲けたい連中にとって、樹木は邪魔な存在なのである。

安く買い叩いた土地にある樹木をことごとく伐採し、それを燃やして石炭にする。このプロセスの中で、農地を奪われ行き場を失った農民たちはチェーンソーを持たされ、自分たちを育んでくれたかつての森林を泣く泣く切り倒し、それを炭にする行為にも荷担させられる。

「奴らはオレンジの木まで伐採してしまいました。とにかく全てを燃やしてしまう。燃やされる事を免れたオレンジも、暑さで乾燥し枯れてしまいます」

インタビュアーが「森がなくなるとどうなるのか?」と訊ねると:

「その段階で、大豆野郎たちが入って来ます。もはや木がないので、彼らは入ってくるのです。彼らの目的は大豆ですからね」

レイナルド・カスコ氏(農民)は「どのぐらいの土地を持っているのか?」というインタビュアーの問いにこう答えている。

「私は、10ヘクタールしか持っていません(注:東京ドーム2つ分)。でも、私には10ヘクタールで十分なのです。私は決してここを去りません。私はここにすべてを持っています。水道はあるし、電気もある。すべて我々の働きの賜物です。サトウキビ畑も1ヘクタール持っているので、沢山とれます。それによって、私は子供たちの教育費も払い・・・つまり、もう3年もそうしてやってきたのです」

このレイナルド・カスコ氏には頑張って欲しいが、他の農民同様 遺伝子組み換え大豆包囲網の中にある。10ヘクタールを死守しても、農薬グリフォサートは風に乗り、川を流れ、確実に彼の育てた作物、そして彼や彼の家族の健康を蝕んで行く。

必見資料(日本語字幕付)no-quiero-transgenicos
農業関連大手モンサント社の恐怖の収穫 (1) [Democracy Now!]
農業関連大手モンサント社の恐怖の収穫 (2) [Democracy Now!]
モンサントの遺伝子組み換え作物を拒む欧州に米国が報復を検討 [Democracy Now!]
モンサント遺伝子組み換え悪魔の種 [YouTube]

酷い話ではないか・・・などと悠長な感想を述べられるような立場にはない。恥ずべきことに、モンサントと似たようなメンタリティを持つのは日本も同じだからである。

「震災復興にODA活用 被災地の水産加工品購入 途上国に供与」 Click

「政府は東日本大震災からの復興を進めるため、政府開発援助(ODA)を使って被災地の 水産加工品を買い上げ、発展途上国を支援する」
「復興外交関連の施策では、海外への支援物資として、被災した岩手、宮城、福島3県で製造している水産物などの缶詰を積極的に購入する」だの「農業技術や語学などの分野での外国人研修生の受け入れについても、被災3県を優先的に選ぶ」とは、どういう神経をしているのだ。これは6月に発表されたものだが、まさか今も本気で進めているのではあるまいな。
ブータンにも送る気なのだろうか? 少ない外貨の中から100万米ドルも捻出し寄付してくれた人々へのお礼が、これか(怒)。


脱原発 明日の神話作戦 vol.14 劣化ウランを使う夢の技術? そして黄金米?
投稿日: 2011/11/24|Posted in 脱原発『明日の神話』作戦|(無断転載禁止)
迫り来る魔の手から逃れようと、一刻も早く Linux に移行しようと藻掻く「ワンガリPC作戦」がなかなか前進できないでいる(現在我が家での Linux稼働率、未だ60%)。それどころか、3つ前の記事中に挿入したビデオが、事もあろうか Windows系のファイルだった事に気付いて大赤面 (失笑)。UBUNTU でアクセスしたら動画が見えなかったという、お粗末。しかし気付かぬ内に洗脳されているとは情けない。ちなみに該当動画は指摘される前にドサクサに紛れ flv ファイルに差し替えてあります。

さて昨年、マイクロソフトのビル・ゲイツが事実上のオーナーという「テラパワー」なるベンチャー企業が、核燃料を交換せずに最長で100年間の連続運転ができるとされる「夢の技術」でTWRなる次世代炉の実用化を目指しているという記事を読んだときは、かなり凍り付いた。「劣化ウラン」を燃料に使用し、燃料交換をしないで50~100年間の長期運転が可能という代物の実用化を目指すとあったからだ。

長い間、ビル・ゲイツのOSに付き合ってきたjoderからこそ言える事がある。あんな問題の多いOSしか作れない男に劣化ウランを持たせたら、それこそ「猿にカミソリ」「自爆テロリストに小型核爆弾」「AT限定免許取得に1年もかかった男が間違って乗ってしまった三菱ふそう大型ダンプ」。とにかく、スイッチを入れた途端にお馴染み「ブルー・スクリーン」で大ハングアップ。あるいは、初めは調子よく動いているように見えても、すぐに動きが緩慢になり、結局フリーズして大暴走するに決まっている。一緒に作らないかと打診された東芝も、さぞ迷惑だったろう。

だいたい、ビル・ゲイツが御本家「テラパワー」のような、人間の身体と心を癒す施設や環境を創出できる筈が無いではないか。人類がどのような形で鉱物から恩恵を受けるべきかは、日本の御本家テラパワーが実証済みなのである。 御本家 テラパワー click

このビル・ゲイツの増長は止まることがなく、次は遺伝子操作した「黄金米 (Golden Rice)」プロジェクトに、2000万ドル投資していたというのだから噴飯モノである。ちなみに、「黄金米プロジェクト」のリーダーは、ジェラルド・バリーという元モンサント社の研究責任者というのだから、絶句する。

「黄金米」というものが、どういうものか是非とも以下をご参照下さい

ゴールデンライス:危険な実験(日本語訳付:アメリカ在住20年 ejnews氏のブログ) click
遺伝子工学による米は、トロイの木馬: ビル・ゲイツとモンサントの欺き(英語のみ) click


脱原発 明日の神話作戦vol.15  * 二つの星のあいだで躓いて
投稿日: 2012/2/05|Posted in 脱原発『明日の神話』作戦|(無断転載禁止)
何だか、ロイ・アンダーソンの映画「Songs from the Second Floor」を観ているような気分である。

「脱出」を図ろうとしている多くの人たち。そして、逃げたくとも逃げ出せないで喘いでいる多くの人たち。私の周囲にいる人たち、あるいはインターネットをメインの情報源としている友人知人の多くは、この映画の登場人物たちと同様、蒼白になりながら脱出しようと藻掻いている。しかし、ほとんどがそう簡単には逃げ果せない現実に包囲され、袋のネズミ状態。

ちなみに今の私は、「火事で自分の影を失ってしまった」主人公 Kalle氏のキャラクターと妙にダブっているのだが (苦笑)。[ movie]

Songs_from_the_Second_Floorところが(いつものように)DVDを見終わって家の外に出てみると、そこにはフツーに歩く人たちで埋め尽くされた、いつもと変わらぬ東京の日常が広がっている。この落差には目眩がしてしまう。私の周囲で蒼白になっている人たちは幻影であって、映画「Songs from the Second Floor」の登場人物のような錯覚すら覚えてしまう。

何とも奇妙な、パラレルな現実。なぜ、このような事態が生じてしまったのか。

・・・やはり、元凶はTVに違いない。メディア不況といっても、まだまだお茶の間の中心に居座り続けているのが、この家具の出来損ないのようだからだ。家電の分際で、いらぬことを「ベラベラ」とまき散らし茶の間への侵入を続ける。黙って食品をひたすら冷温保存し続ける、竹を割ったような性格の冷蔵庫とはえらい違いである

ノダという男の「冷温停止状態宣言」以降、パクパクと普通に外食している人が増えたように感じ、顔面を引き攣らせている。昨年の3月以降、缶詰めや冷凍食品しか食べていない自分が浮いてみえる。浮いてみえようが沈んでみえようかどうでもよいのだが、ただでさえ寒い真冬の中、背筋が凍り付きそうだ。しかし、約束したことは何一つ守らないで、約束しなかったことを実行しようとする妖怪の言うことが、どうして信じられるのだろうか。

東北を、東日本を、あるいは日本全土を、さらには世界中を恐怖のどん底に陥れた(メルトダウンした際、まっ先にトンズラしようとした)諸悪の根源である卑怯な電力屋は、「私たちには料金を値上げする権利がある」などと平然と宣っている。

・・・ま、まともではない。ここまでイカレた異常な国だとは思わなかった。しかし、それを放置する我々国民も重症だ。どう洗脳されたら、このような仰天発言を容認できるのか・・・

新橋駅前SL広場でインタビューを受けるお馴染みの「懲りないサラリーマンたち」を想い出す。そこでピックアップされるサラリーマンは、単にサラリーを貰っている一介の労働者にすぎないのに「国の借金を考えると増税はやむを得ないが、なるべくお手柔らかに」などと、まるで為政者のような立場で、揃いも揃って同じことを金太郎飴のように語る。まともな労働者なら、国の財政を心配する前に、税金など一円も多く払いたくないと激怒すると思うのだが。

おそらく今も「苦しいけれど電気料金が上がるのは、ある程度仕方がない」などとTVカメラを前に余裕タップリに語っている彼らが映し出されてにるに違いない。しかし、そういう発言をするほど余裕がある立場なら、インタビューの後に「銀座の高級料亭」に出かけてもよさそうなものだが、きっと、「おつまみ一品270円」のチェーン酒場に割り勘で飲みに行くに違いない。これが、悪い冗談=イエロー・ジョークでなくて、いったい何だというのだ。

それにしても、今にも崩落しそうな福島原発をすっかり忘れ、海の幸・山の幸で楽しく飲み会という神経もよく分からない。「そんなに心配したって、もう一度地震や津波が来たら一巻の終わりなんだから、同じ阿呆なら 踊らにゃ 損、損」というノリなら多少は理解できるのだが、「もう大丈夫」と思っているみたいなので愕然とするのである。

いや、最早そういう人たちのことなど、どうでもよい。それより、これ以上事態が悪化しないようにするには、どうしたらよいかを考えねばならない。

荒れ狂う自然をなだめる方法は、ある筈だ。そして、放射線をまき散らす暴走原発を鎮める方法だってある筈なのである。悲観論ばかりでは、何も変わりはしない。今こそ、歴史から学ぶべき時である。

・・・たとえば「人身御供」である。世界の滅亡と再生を考えたマヤ族は、再生を促すための人身御供を行っていた。ある一つの文明が実際に行っていた、秘儀。そこには、何らかの真実が隠されているに違いない。

生贄は美しくなければならない・・・などということはない。逃電幹部、原子力保安院の連中、御用学者などを差し出しても問題はない筈だ。彼らを三陸沖に捧げれば(突き落とせば)、海の怒りは鎮まりプレートも遠慮して動かなくなるかもしれない。それでも駄目なら、松下政経塾出身者とか、民の期待を見事に裏切った民主党の連中など、生贄候補(人材)には事欠かない。

放射能を鎮めるには、イラカンやエダノ、ノダや御用学者=デタラメ春樹などを4号機プールに生贄すれば(突き落とせば)「毒をもって毒を制す」、放射能神も手加減してくれるかもしれない。アステカ族なら、少なくともそういったことを試みる筈である。

試してみる価値は大いにある。諦めるのは早すぎる。今こそ、マヤ文明など先人の知恵に学ぶ時である。

Note(*):標題 「二つの星のあいだで躓いて」(原題: Traspié entre dos estrellas – César Vallejo 邦訳:松本健二)。ちなみに、この詩にインスパイアされて作られたという映画「Songs from the Second Floor」の邦題が、どうして「散歩する惑星」なのかと引き攣り、DVDジャケットはスウェーデン語原題「Sånger Från Andra Våningen」オリジナル・カバーに入れ替え保管している。
(つづく)